旅先で聞いた音
といっても今回はほとんど楽しめるものはなかったんですが全くなしってわけでもなかったのでいくつか記しておくことにします。
今回はプラハの老舗ピヴニツェ(ビアホール)「ウ・フレクー」での流しのおっさんです。編成はアコーディオンにユーフォニウム、実はこの楽器の組み合わせ最強ですね。軽快なポルカ・ワルツから世界各国のゲストにあわせたご当地ソングまで、見事な「商売アンサンブル」を聞かせてくれました。
客の間を回りながら聞きもしないでどこの国から来たのかをぴたりと当ててました。どこのテーブルもこのおっさん達に乗せられて陽気に飲んで歌って踊って…
でもって、おいら達の所に来てやったのが「サクラ、サクラ…」
一気に盛り下がりました。
でも、このおっさんたち、プロです。顔色見てすぐに違う曲に変えました。
「上を向いて歩こう(スキヤキ)」…しかもサビのメロディー違うし…みたいな
歌ってたのは隣のテーブルのアメリカ人でした。
だーれもチップを出さないのでおいらが20コルナだしたら、急に元気出してやる気になって地元のポルカを演奏しました。こっちの方がずっといい!このころにはチップがユーフォの朝顔にガランガラン投げ込まれてました。(ユーフォのおっさん、投げ入れられる度にかなりやな顔してました。そりゃそうだ、商売道具だもんね)
彼らにとって「演れば受ける曲」ってあの2曲だったんだろうか。ってことはここに来る日本人ってどんな…
って考えたとき、国のみんなが笑顔で歌える曲がある人達、誇らしく胸張って歌える曲がある人たちが羨ましく感じました。
あ、もちろん楽しく飲んできたことには違いないんですが、ここのビールの前に飲めと出されるなんとかっていう食前酒と度数の高い黒ビールにあっという間にやられました。